ハチマルの6気筒ディーゼルがOHCのままで二股金具を使って4バルブ化された｡排気ガス規制対策とパワーアップをはかったもの｡

　パジェロの登場と共に消えていった三菱ジープの車種の中で最もRVブームとは無縁であったモデル｡ジープとしての資質をそのままにホイルベースを延ばし走行の安定と広い荷室を得ている｡

　戦後のフランスで作られた軍用野戦救急車が30数年使用され､たったの約8,000Kmで民間に払い下げられ色々と経由して日本のルノー･マニアの手に入った｡軍用車としては珍しいほどのハイリフトで細かいところにフランス車らしい面白い工夫が見られる｡

　型式はそのままにターボの設定を変更してエンジンの出力を上げたモデル｡重量も実勢価格も上がることなくパワーが上がったのは悪いことではない｡しかしユーザーが最新のJA11にも感じている不満はパワーだけではなく､それらの改良は為されていない｡

　開発当時の設計者4名が25年ぶりに浜松に集いホープスターからLJ10が生まれた当時のことを語った｡多くのエピソードがあるが中には感心する面もあればがっかりするような話もある｡

　どんなモノかなと思いつつ乗ってみた新しい軽四駆は考えさせる車だと思った｡とにかく名前で損している｡これがミニだからと言ってパジェロがビッグ（偉大）でなんかない｡ジムニーに対して走破性でこそ何割も劣るがそれ以外の性能では優っている｡どんどん肥大化するCCVに対してこんな方向性を無視はしたくないと思った｡

• ショート･インプレッションとしては､豪州で古いR/Rを高度にリサイクルしてスーパーなCCVを廉価に供給している会社を紹介｡ブッシュレンジャーと呼ばれるこのCCVは軽量なバギー型で非常の興味深い｡リーフスプリングに組み合わせるエアバッグを使ってソフトライド化されたランクルHZJ70｡こんなオフロードではなるべくソフトにして走破性を高めるというチューンが実は四駆業界では珍しいものです｡本誌にジムニーの試乗記を執筆されているRV4野鴨屋店主二階堂氏の161系サファリに試乗｡
  
• パーツリポート:やっとメーカーを探した米国製のアルミ製ハンドウインチを入手しました｡価格は高いものの予想以上の品質で重さは7Kgしかありません｡米軍の応急建設資材にルーツがあるアルミのサンドラダー､錆びた燃料タンク内をコーティングして再使用を可能にするタンクシーラー､錆びた部分に塗って外気を遮断してしまう堅牢な塗料､レトルト食糧用を化学変化で暖めるヒ-トパック､精製水､ＰＬ問題､輸入した2速ウインチのモニターを募集しています｡
  
• 「こんなCCVがあったら」では､以前に紹介した豪州のキネティック･サスペンションについての続報､ランクルのT/Fローレンジを低くする提案と部品の一覧表｡
  
• 社会とCCVではリビルド（再生）エンジンの流通が日本ではないに等しい事情､最近の円高は輸入車や部品の価格は下げるがリサイクルにとっては悪条件､みんなが燃費や廃車問題について感覚がマヒしていると思います｡
  
• アイデア工房では誰でも出来てお金のかからない工夫を紹介｡ローコスト･ギアオイル圧送容器　弾薬箱利用BBQグリル｡
  
• 買物リポートは､日本市場の特殊性､小包の見直し､ハンマー用品､純綿防水着､ブレーキ｡
  
• イベント紹介はブラッドレー杯｡
  
• 小説はランクルを題材として前号に続いて若い二人とバブル･ランクルとの話｡
  
• トラクション･タイア:クーパースーパートラクショントレッド750-16-8PRを独自輸入しテスト｡読者とスタッフによる使用過程リポートとしてBFGトラックエッジの235/85R16/750R16/ミシュランXZL750R16/タイタン750-16/再生205R16/マッドステージ195R16/SAT 750R16｡
  
• ＸＣボイスはジムニー1000にジープDJ3Aボデーの換装記録､ツァイス･イエナの双眼鏡｡
  
• コラム:常連のジープJ36紀行､ランクルが最高の他にも佳作があります｡廃車投棄問題､ホイルボルトのサイズと材質に見る各メーカーの姿勢｡中村一生氏は今回休筆｡
  
• ミリタリーCCVヒストリーは戦前のオランダでダフ社がフォードのトラックに施した実にユニークなフロントドライブと6×4化｡
  
• 書評はヒョーロンカ先生を見直した本､パジェロ開発と販売促進のいきさつを書いた本を読むと三菱が真面目に勘違いしていた様子がわかります｡
  
• 毎号読者プレゼントは､珍品があります｡今回の目玉は初期型ハイラックス4WDが1台､英国製ツルハシが1本､河原で拾った燃料携行缶､入手の困難な帽子やパッチがあります｡