極めて珍しい構造を持つCCVだが日本では数少ないピンツガウァーの6×6で初期の空冷エンジンのものに試乗することが出来た。バックボーン式シャーシーにスイングアクスルと言う凝った構造によって小型軽量に仕上がっている。戦前から蓄積された技術と旧東側体制の結実と言えるCCV。軽量6×6独特の走り。

噂通りにコイルスプリング化されて登場。モーターショウでもあまり華々しくなかったと思ったら結構オンロード重視の控え目なもの。それでもジムニーとしては乗り心地もストロークの範囲内での動きも向上した。ただ「どうせやるなら」もっと割り切ってライバルをこの面で大きく突き離して欲しかった。

メーカーの言う「新型」になる度にガッカリして来たテラノだが、今回は更に思い切ってミニバン寄りになった。ガソリンとディーゼルの両方に試乗。サーフの様な手抜き新型ではないのだが向かっている方向の独自性はなくなった。プレーリーの上位車種としては頑丈で腰高だが、それでも重い。

タフな6気筒ガソリンと頑丈さで世界各地で活躍したFJ40系ランクルのトゥループキャリア版つまりアウトバックの人員輸送車。ベースがピックアップなのでサスが堅いが広い室内が魅力的。ドアやタンクが追加されている等の工夫が面白い。ただ取り回しの悪さと燃費から里帰りした祖国では少し持て余し気味。

トライアルジープ

前号でも少し触れたが、北陸の自動車博物館に納められた九五式を細かく観察し部品型録と併せて紹介する。たしかに貴重な一台であるが軍用CCVとして見ると牽引一つ考えておらず、あまりに汎用性に欠けている。物資を運ぶトラックすら満足になかったのに軍専用の「乗用車」を作ったのは間違っていたと思う。

本誌が輸入した72年製のレインジ・ローヴァーはリアのオーバーハングを加工した彼らなりのトライアル仕様でもある。その輸入したままの状態での紹介。大減速と車重1.7トンでご老体の割には元気に走ります。

• トラクション･タイア:ミシュランのXZLで750R16より一回り大きな825R16は、十分に回せるトルクさえあれば地上高を稼げる。このサイズはスーパーグリッパーにもありランクル、サファリで走るための大きなタイアを求める向きにはいいだろう。ただトラック用なので重い。
  
• 前号に続いて修理に必要なパーツについての調査、返答が遅れた4社の回答紹介。問題の根源は市場に競争がないこと。価格調査のつもりで始めた調査だったが随分と色々な問題が浮き彫りになったと思っている。そこで色々考えたり海外とのパイプを紹介しているが、何と太平洋の向こうではパジェロの部品が半額だった。
  
• 買物リポートでは国内で販売されるウォーン社のウインチに対する保証制度の内容についてユーザーの検討資料として紹介。そしてウインチ用の純正無線リモコン。マリン用品の国際通販業者。
  
• ツール・リポートでは極板とセパレーターを渦巻状に巻いたオプティマ・バッテリーと言う米国製耐震完全密閉バッテリーを独自に輸入してテストしてみた。もしケースが割れたらというテストは到着時に輸送事故で起こっていた。それでも僅かな液漏れなので修理してテスト中。メーカーが北欧系なので性能は高い。アメリカから直接流入しているギアオイルを見ると厳しい軍用規格であるミルスペックや消費者相談無料電話が明記してある。マスターリンクというのはただの鋼製リングだが便利そう。
  
• アイデア工房ではローヴァーのサスストロークを更に伸ばすアダプター、縮みを犠牲にしないのとコストが低いのが狙い目で他車種にも応用出来るかも知れない。ジープ用アクリル窓と3連ワイパーへの改善記
  
• イベント紹介は恒例の東京モーターショウ、迫り来る元気なアメリカ勢を前に国産各社はただの市販車と見当違いなコンセプトカーだけで盛り上がっていなかった。その他、緑車集会、旧車パレードそして大ランクル集会とささやかなLR集会。
  
• ＸＣボイスは災害地で見た自衛隊のCCV
  
• コラム:ジープJ36紀行。ランクルが最高。J53からチェロキーに乗り換えたカメラマン蒲生氏による雑感色々。サファリに愛想をつかした一読者によるサファリが好きだからこその提言。前号に続いて全浮動車軸についての解説は各メーカーによって設計がこんなに違うのかと驚く。
  
• 本誌石川は昨年末、三菱の社長にあてて今年もまた国連決議を無視して核実験を行う厚顔無恥なフランスのラリーに参加するくらいなら良質なCCV作りにその大金を使って欲しいと手紙を書きました。広報部長さんから子供騙しな内容の回答が来ました。また自衛隊の時期小型CCVがパジェロベースになりそうなことと高機動車の市販を気に、これらのCCVを買う金を税金と言う形で支払っている私達の当然の権利について書いてみた。何も知らされずに車種や代金が決まり、車としての払い下げも受けられないのが私達主権者ですから。ランクルの70系は80系のコストダウンにつき合って外板が2割も薄くなっているという呆れた話は詐欺とまでは言わないが運輸省も認めているのか疑問。ジムニーSJ30のトランスファー改良案。日本でもトレイルランの可能性を。安全の為に自走事故を防ぐ輪止めの勧め。
  
• 中村一生氏は東南アジアへの出張の折にみた彼らなりのモータリゼーション。
  
• ミリタリーCCVは、今回発表されたディフェンダーの新しい軍用モデルの詳細。そして英軍がどのようにして軍用車両を採用して行くかも報告されています。
  
• 今号の読者プレゼントは珍品・奇品を含めて数多くあります。中古パーツ共々応募規定を必ず守っての早めの応募をお勧めします。

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